トラブル防止や解決のために知っておくべき借地権のAtoZ

借地権の売却を考えているなら

借地権の買取に特化した不動産会社

マーキュリー
売 却 〇 非 訟 〇 相 続 〇
底 地 〇 国有地 〇 Q&A 〇
業種
不動産会社
特徴
世界最大規模の不動産ネットワーク、センチュリー21の加盟店。公式サイトで借地権売却の実績を多数掲載。
公式サイトで詳しく

借地権に関する法律相談なら

「借地相談室」を運営するベテラン弁護士

小堀球美子法律事務所
地 代 〇 相 続 〇 更 新 〇
増改築 ― 譲 渡 〇 Q&A 〇
業種
弁護士事務所
特徴
借地権の他、相続や遺言の問題に詳しい弁護士事務所。公式サイトとは別に「借地相談室」と銘打ったサイトも運営。
公式サイトで詳しく
借地権で悩む前にまず相談 » 売却 | 借地権のお悩み解決ガイド

売却 | 借地権のお悩み解決ガイド

借地権とは、第三者へ売却することができる権利です。ただし地主に承諾を得る必要があり、場合によっては譲渡承諾料を支払わなければなりません。条件調整がつかないと、地主からの譲渡承諾を得ることができません。

借地権の売却を考えている人は必ず読んでください。知りたいこと、事例、何処に相談したらいいかなどを完全網羅します。

そもとも借地権とは

借地権には2つの種類がある

借地権とは、建物の所有を目的とする「地上権」または「土地の賃借権」を意味します。権利によって土地売却の取り決めが異なりますが、ここではまず地上権と賃借権にはどのような違いがあるのかを詳しくみていきます。

地上権

地上権とは、地主の承諾なく第三者への売買などができる権利です。なぜ地主の承諾が必要ないのかといえば、地上権では登記を行っているからです。土地登記簿に登記されるほどの非常に強い権利であり、正当事由がなければ地主は更新の拒絶ができません。地代の支払い以外は、ほぼ所有権に近い権利形態ともいえます。

売買の利便性を踏まえても、地上権は権利者に有利であり、地主に不利な権利なのです。ただし一戸建て住宅の場合、地上権が設定されているケースはめったにありません。ほとんどの借地権設定が、賃貸借の契約であるとされています。

賃借権

賃借権とは、賃貸借契約により得られる借主の権利です。借主は契約の範囲で目的物を使用し収益できますが、貸主に賃料を支払う必要があります。賃借権を設定すれば新法の場合、当初の存続期間は30年以上、1回目の更新時に20年以上、2回目以降の更新では10年以上となります。借地権者側が法律上強く守られるようになり、地主は更新の拒絶や明け渡し請求、更地の返還などに関して、正当事由なしでは認められなくなる権利なのです。

ただし地上権とは異なって、地主に賃借権の登記義務はありませんが、借地権者は地主の協力なしでは登記できないため、権利者の立場は弱くなります。解決方法として建物の登記さえあれば、借地権の登記がなくても権利の主張が可能です。

賃借権はさらに種類が分かれる!

賃借権には種類があり、「普通借地権」「定期借地権」「旧借地権」の3つに分かれます。賃借権の種類が違えば、契約期間や更新のルールも異なってきます。それぞれの違いについて詳しくみていきましょう。

普通借地権

建物の所有を目的として、地主から土地を借りて使用する権利です。借地権の契約期間は、最低30年以上。法的には存続期間30年が原則であり、これより短い期間を定めても無効とされます。契約により、30年よりも長い期間を定めることが可能です。

借地人が更新を求めた際には、同一の条件で契約を交わさなければなりません。更新後の契約期間は1回目が20年以上、2回目は10年以上となります。もし更新後の期間に定めがなかった場合には1回目の更新は20年、それ以降は10年となり、当事者の合意によって借地契約を更新するのがポイントです。ただし地主が契約更新を拒絶できるのは、正当事由がある場合にかぎります。

定期借地権

「定められた期間のみで存在する借地権」を定期借地権といいます。契約更新を行わず、期間終了後には更地にして返還する必要がある借地権です。「土地は必ず戻る」という安心感があるため、地主にとってはうれしい権利です。地主は土地を提供して保証金・地代という利益を得られて、権利者は一定の保証金もしくは権利金と地代を支払えば一定期間で土地を利用できます。立退料の請求をされることもないのが特徴です。

ところで定期借地権には、事業に供するものもあります。「事業用定期借地権」と呼ばれるもので、事業用の建物を所有することを目的とした借地権です。存続期間は10年以上50年未満で、契約期間によって扱いが異なってきます。また、事業用借地権とも異なるので注意が必要です。

たとえば事業用借地権で存続期間が「10年以上30年未満」の場合、以下のケースで裁判所の許可が一切適用されません。

事業用借地権の存続期間が「30年以上50年未満」だと、上記3点を適用しない旨の特約を定めたものがあれば、裁判所の許可が一切適用されなくなります。

また、「10年以上30年未満および30年以上50年未満」の事業用定期借地権を締結する場合には、公正証書が必要になります。

旧借地権

旧借地権は、平成3年7月31日までに契約が成立していた権利を指します。平成4年8月1日以降に新法が適用されましたが、新法への移行を強制的に取り決めていません。そのため、旧借地権が現在でも残っており、そもそもの契約が旧法の場合、更新後も引き続き旧法が適用されます。

旧法では、建物が堅固建物と非堅固建物の2種類に区分されます。借地権の存続期間は、原則として堅固建物で60年、非堅固建物で30年です。更新後の存続期間は堅固建物で30年以上、非堅固建物で20年以上となります。

また契約期間に定めがない場合、当初の存続期間は堅固建物で60年、非堅固建物で30年とされ、更新後の期間の定めがない場合は、堅固建物で30年、非堅固建物は20年となります。 

借地権の売却方法

借地権の売却方法にはいくつかあり、「第三者」に売却する方法、「地主」に売却する方法、「買取業者」に売却する方法、裁判所での「借地非訟手続き」を行う方法などが挙げられます。売却方法によっては、希望価格が大きく下がってしまったり、交渉の仕方によっては地主とのトラブルに発展したりする恐れがあります。借地権をいかに賢く、そして揉め事を起こさずに売却する手段を知っておきましょう。以下では、4つの借地権の売却方法をご紹介します。

借地権を「第三者」に売却する方法

第三者に売却する場合、地主さんの承諾が必要となります。また、条件の打ち合わせにより時間がかかってくると、測量や譲渡承諾料などが売買条件に含まれてきます。

できれば、底地と借地権を一緒に売却する「共同売却」のほうがよいです。地主が底地を、借地人が借地権を売却することで、第三者がその土地のすべての権利を得られます。不動産購入と同じ扱いになり、借地権もディスカウントされずに売却できます。地主と協力して第三者に売却する必要があるため、売却するまでに時間と手間がかかってしまうのが難点といえるでしょう。

借地権を「地主」に売却する(買い取ってもらう)方法

地主に恩義を感じて、できれば借地権を地主に買い取ってもらいたい方もいます。また、建物が老朽化しており、第三者に譲渡しにくいケースも存在します。再建築ができない物件であれば、なおさらむずかしいでしょう。さまざまな事情があるため、地主に借地権を売却する方法が存在します。

ただし、地主が借地権を買い取れるだけの現金を保有していないと、やはり譲渡を期待できません。地主への借地権譲渡は、タイミングや価格といった条件によっても左右されるものです。日頃から地主と良好な関係を構築しておく必要もあり、あくまでも選択肢の1つとして留めておきましょう。

そして借地権者が地主と直接交渉するよりも、仲介者を立てたほうがトラブルを未然に防げます。価格面で不利な条件を提示されないためにも、公平な立場の存在が必要です。

買取業者に売却する方法

買取業者を利用すれば、金額を大きく下げることなく売却できます。なぜならば、本来は借地権者が支払うべき測量や譲渡承諾料といった費用を負担してくれるからです。ただし全部の買取業者が買取ってくれるわけではありません。また、地主との交渉も買取業者が引き受けてくれます。

ただし買取業者を利用する際には、業者選びに気をつけましょう。借地権の査定に関しては、正確な知識や経験が求められます。地主との譲渡承諾条件を把握したうえで、きちんと価格査定を行う必要があります。ただし、借地権を知らない業者が地主と取引してトラブルを起こすケースも。借地権を委ねた後の地主への提案方法まで提示している買取業者を選びましょう。

地主の承諾が得られず、裁判所での「借地非訟手続き」によって「第三者」に売却する方法

地主から借地権譲渡の承諾を得られない場合、最終手段として裁判で「借地非訟手続き」を行います。借地非訟手続きにより、裁判所から「土地所有者の承諾に代わる許可」を得られます。地主と借地権者の関係が悪化しているため売却価格が安くなりますが、本来の目的である借地権の売却が可能です。

注意すべきなのは、地主とのトラブルをできるだけ避けるようにする点です。借地権とは、あくまでも地主から土地を借りる権利とされています。できるだけ地主から承諾を得る方法が望ましいため、あまりおすすめできない方法といえます。もし借地非訟手続きを行うのであれば、法律のプロである弁護士事務所に一度相談してからのほうがよいです。

具体的事例から見る、よくある売却パターン

相続した借地権を売りたい、不要になった建物ごと借地権を売却したい、更新料が高いから売りたいなど、借地権を売却する目的については人によってさまざまな事情があります。ここでは具体的事例から見る、よくある売却パターンをみていきましょう。売却のプロセスによっては、売却希望価格よりも金額が下がってしまうため注意が必要です。

売却事例① 相続した借地権を売りたい

借地権を相続する際には、地主の承諾や賃貸借契約書の書き換えは必要ありません。「土地の借地権を相続により取得しました」といった通知を行うだけで、手続きが完了します。

とはいえ後々のトラブルを回避するためにも、地主さんとよく話し合って土地賃貸借契約書を相続人でかわしたほうがいいかもしれません。そして相続した場合であっても、借地権を売却できます。

しかし相続による借地権の売却に関しては、譲渡する相手が他人であれば、地主の承諾を受けなければなりません。また、地主に承諾してもらえなければ裁判所に判断を委ねる必要があるため、手間と時間がかかるでしょう。買取り業者に依頼する方法もありますが、相続した借地権ではさまざまな権利が絡み合うため、業者によっては買い取ってもらえないケースもあります。

相続した借地権の売却には、借地権価格に対して約10%の譲渡承諾料を支払わなければなりません。また借地権は財産であるため、贈与税や相続税の対象となります。売却希望価格よりも金額が下がることもあり、相続した借地権の売却にはさまざまな注意が必要です。

相続した借地権の売却について詳しくはこちら

売却事例② 不要になった建物ごと借地権を売却したい

建物を売却するためには、地主の承諾が必要です。

借地権とは、その土地にある建物を利用できる権利です。不要になった建物ごと売却する場合には、借地権も一緒に譲渡させなければなりません。土地賃貸借契約書にはほとんど記載されていますが、建物のみ売却した場合は土地の転貸としてみなされ、地主から建物収去、土地明渡しの請求を受けてしまいます。

交渉の際には、誰が借地人であるか、賃料を支払うに十分な資力を持っている方なのかまで、地主に説明しなければなりません。地主は借地権者からの意見を踏まえたうえで、承諾をするかどうかを決定します。地主が任意に承諾してくれれば、承諾料を支払わなくて済みます。もし高額の承諾料になるほどの話し合いに発展してしまったら、裁判所による解決も考慮に入れましょう。

裁判所では借地権者から申立があれば、借地権の残存期間や地代の支払い能力、借地権の譲渡理由などを公的に判断してくれます。

売却事例③ 更新料が高いから売りたい

借地権の更新料は、法的に定められていません。更新料に明確な決まりがないため、借地権者によって更新料が高いと感じるケースも多いとされています。借地契約書に「更新料の支払いに関する取り決め」が記されていなければ、裁判所により更新料の請求を見直せます。弁護士に相談する方法でも、支払いの義務を確認できます。

しかし、更新料とは今後の安定的な借地権確保のために存在します。適正な金額であれば、更新料を支払っておいたほうがよいです。ちなみに更地価格の5%前後が目安とされています。首都圏や事業用、商業用の借地権ではこれよりも更新料が高くなる可能性があります。

借地権者は、地主の立場もよく理解したうえで付き合っていく必要があります。円満な話し合いで解決する事例であっても、トラブルに発展してしまえば裁判により手間と時間がかかってしまいます。現状の更新料に満足していない方は、まずは公的な立場である第三者に相談しましょう。

更新料に関する悩みについて詳しくはこちら

どうやって売ればいいの?借地権売却の具体的な流れ

借地権を売却するためには、地主の承諾が欠かせません。地主の意向により、借地権売却の流れも異なります。

そのため、まずは借地権を売却したい旨を地主に相談します。どのような条件が揃えば売却してもよいのか、最初の段階できちんと交渉するのがポイントです。地主さんの承諾を得られれば問題ありませんが、新しい借地人によるといった回答であれば交渉をいったん保留にしなければなりません。

地主によっては、「せっかくだから土地ごと買い取って欲しい」と提案される場合もあります。こうなると固定資産税の支払いなどが関わるため、きちんと計算したうえで借地権の売却を判断したほうがよいです。

とはいえ、交渉から税金の計算までを個人で行うのは、なかなかむずかしいとされています。そこで、借地権売却に精通した不動産会社に依頼する方法があります。いわゆる買取業者が介入すれば、借地権の価格査定を行い、どれくらいの金額で売れるのかまで算出してくれます。承諾料に関する交渉も引き受けてくれるため、スムーズな借地権の売却につながるでしょう。

借地権売却の流れについて詳しくはこちら

借地権売却で損をしないために、必ずプロに相談しよう!

売却希望価格に近づけるためには、借地と底地の知識を深める必要があります。なぜならば、借地と底地の一部同士を分割で所有(等価交換)したり、土地と建物を一括で譲渡(同時売却)したり、さまざまな売却方法があるからです。地主が納得したうえで借地権の売却を承諾してもらうためにも、きちんとした説明を行わなければなりません。

しかし当事者同士でどうするか話し合うと、トラブルに発展する恐れがあります。できれば、中立な立場の方に相談したほうがよいです。特に借地権売却に精通している不動産会社であれば、さまざまな提案や連携などをスムーズに行ってくれます。交渉に失敗すると借地権の売却が頓挫してしまう可能性があるので、実績が多くて借地権売買を専門とする会社を選びましょう。

借地権売却に関する相談は不動産会社がおすすめ!実績のある会社を紹介!

不動産会社
会社名 売 却 非 訟 相 続 底 地 国有地 Q&A
マーキュリー 公式HPへ 〇 〇 〇 〇 〇 〇
ピタットハウス
曳舟店 公式HPへ
〇 ― ― ― ― 〇
住友林業
レジデンシャル 公式HPへ
〇 ― 〇 ― ― 〇
セレ 
コーポレーション 公式HPへ
〇 ― 〇 ― ― ―
矢崎不動産オフィス 公式HPへ 〇 ― ― 〇 〇 〇

マーキュリー

センチュリー21の加盟店で、借地権買取に特化して10年以上の実績を持つ

2004年の設立時から借地権の買取に特化して営業している不動産会社。公式サイトには借地権取引の実績として、取引された物件の大まかな所在地や面積が明記されていて情報公開にも積極的です。借地非訟案件にも対応できますし、大手FCの信頼感・安心感があります。

業種
不動産会社
公式サイトで解説されている項目
売 却 〇 非 訟 〇 相 続 〇
国有地 〇 底 地 〇 Q&A 〇
公式サイトで詳しく

ピタットハウス曳舟店

借地権無料相談ドットコムという独自サイトを運営するなど専門性が高い

ピタットハウスの加盟店の中でも借地権取扱い店としてスタートアップした店舗で、借地権や底地の専門スタッフが在籍しています。相談は無料で、現地調査や査定もしてくれますし、直接買取による現金化にも対応してくれます。

業種
不動産会社
公式サイトで解説されている項目
売 却 〇 非 訟 ― 相 続 ―
国有地 ― 底 地 ― Q&A 〇
公式サイトで詳しく

住友林業レジデンシャル

専門部署で借地権のトラブルや住宅ローン利用のサポートに注力する

住友林業グループ内では賃貸管理を主業務とする会社で、そこに借地権事業部があります。借地権の直接買取では査定算出の適正価格に定評があり、借地人の希望と地主への提案とのバランスをとって課題解決します。

業種
不動産会社
公式サイトで解説されている項目
売 却 〇 非 訟 ― 相 続 〇
国有地 ― 底 地 ― Q&A 〇
公式サイトで詳しく

セレ コーポレーション

不動産コンサルタントや弁護士などを招いて借地権の無料セミナーを実施

アパート経営の専門企業で借地権の直接買取だけでなく資産の有効活用の提案もしてくれます。地主や金融機関との交渉でも頼りになりますし、独自の借地権健康診断書や無料セミナーは借地人にとって有益なサービスです。

業種
不動産会社
公式サイトで解説されている項目
売 却 〇 非 訟 ― 相 続 〇
国有地 ― 底 地 ― Q&A ―
公式サイトで詳しく

矢崎不動産オフィス

一律5万円で借地権コンサルティングに対応するスペシャリスト集団

矢崎不動産オフィスの借地権に関するサービスは旧借地法の物件に特化しているのがポイント。譲渡の相談には仲介で対応し、底地購入や借地権と底地の等価交換でもサポートしてくれるなど、専門性を活かして課題解決してくれます。

業種
不動産会社
公式サイトで解説されている項目
売 却 〇 非 訟 ― 相 続 ―
国有地 〇 底 地 〇 Q&A 〇
公式サイトで詳しく

借地権の売却価格相場

借地権に関しては、地主との交渉が一番のポイントです。地主との話し合いがどこまで進んでいるのか、今後の決まり事についてどうするのかなど、条件によって借地権の売却価格が決まってきます。言い換えれば、地主次第で売却価格が決まるといえます。

また、借地権は相続や贈与の際にも評価される財産です。ほとんどのケースで売却できますが、相続税の計算に用いる借地権割合を、そのまま売買価格の算出に使用できません。つまり、相続税の確定基準は存在しており、取引相場の確定基準は基本的にありません。近隣の状況を踏まえたうえで、相場を算出するのが大まかな流れです。

さらに借地権では、地主に譲渡承諾料や建替承諾料、その他の契約条件を考慮しなければなりません。その他の契約条件とは、借地面積や地代、土地賃貸借の残存期間などが挙げられます。所有権(借地権+底地権)の売買時とは異なり、借地権の譲渡にはさまざまな費用が発生します。いかにムダな費用を抑えられるかが、借地権の売却で重要な考え方となるでしょう。

極端な話をすると、借地面積や建物築年数が全く同じであっても、地主の意向によって承諾料や地代の金額が変わります。借地権とは、それほど地主の契約内容や譲渡条件に大きな影響を受ける不動産なのです。

実際には地主の意向と借地人の要望がうまくかみ合わず、なかなか話が進まないケースもあるでしょう。最終手段として法的な処置で相場を定めることはできますが、できるかぎり話し合いにより問題を解決したほうがよいです。

相場に関する具体例

土地価格の相場に関しては、借地権60%、底地権40%が目安です。ただし当然、住んでいる土地によって物価が異なるため、借地権と底地権の割合を算出する際には路線価図などを用います。ここでは、借地権60%、底地権40%の場合で借地権の売却相場をみていきましょう。

たとえば更地の土地があった場合、借地権には更地価格の6割ほどの価値があります。残りの4割ほどが底地権の価値であり、借地権を持っているほうがお得に感じます。しかし、これはあくまでも借地権と底地権が同じ権利者であったケースです。実際には借地権しか持っていなければ、更地価格4割程度まで下がるでしょう。ちなみに底地権だけを単独で売ると、さらに4分の1程度までも下がってしまいます。

土地の所有権(借地権+底地権)が両方あるときにはじめて、借地権60%、底地権40%が目安となってくるのです。

コーヒーカップ・ソーサー理論

借地権と底地権が両方揃っていないと、売却希望価格を大きく下回ってしまいます。これは、コーヒーカップとソーサーが一緒に売られているから、魅力のある商品となっている事例と似ています。コーヒーカップ・ソーサー理論とも呼ばれており、コーヒーカップが借地権、ソーサーが底地権として例えられるのが特徴です。たとえ1万円の英国製コーヒーカップであっても、ソーサーがなければなかなか買い手が現れません。上下揃って、はじめて1万円の価値があります。

土地も同様であり、借地権を単独処分するよりも、地主と協力して底地権のセット売却をしたほうが買い手も現れやすいでしょう。

借地権の単独売買

借地権は、自己所有の建物を建てるために第三者の土地を借りるための権利ですが、土地を所有しているわけではありません。土地を自由に使わせてもらっている代わりに、地主に地代や契約更新料などを支払います。また、建て替えの際には建て替え承諾料がかかるでしょう。譲渡時でも同じく、地主から譲渡承諾料を要求されるケースも多いとされています。

買い手からすれば、借地権のみの購入ではさまざまなコストが発生して負担に感じてしまうはずです。地主の意向を気にしなければいけないデメリットもあります。そのため借地権の単独売買を行うと、条件によってはかなり安い価格で取引されてしまうでしょう。

底地の単独売買

底地権だけでは、その土地に自己所有の建物が許可されません。借地権を買い取らないかぎり、借地人の契約が続くうちは土地を貸すだけの存在となります。また底地の単独売買は、借地権よりも低価格で取引されているのが現状です。

たとえば、目安は更地価格の5%前後となります。更地価格が3,000万円の土地であれば、更新料は150万円ぐらいが目安となりますが、地域の慣習によって更新料は変動してきます。

底地の単独売買を行う前に、借地権との共同売買を検討したほうがよいです。土地の所有権(借地権+底地権)を手に入れたいと考える方が多い分、共同売買に成功すれば売却希望価格を下げずに済みます。

借地権の売却に関するQ&A

借地権の売却を行う際には、さまざまな疑問点が生じるはずです。ここでは、借地権の売却に関するよくある質問をまとめました。ある程度の基礎知識を身につけて、後悔しない借地権売却を目指しましょう。

地主の承諾が必要なの?

地主は現在の借地権者に信頼を寄せているからこそ、借地権が存在します。つまり「この人だから土地を貸している」という前提があるため、地主の知らないうちに借地権が譲渡されるのは問題となります。さらには建物を無断で増改築したり、地主に不利益が生じたりすれば、トラブルに発展するでしょう。もし地主の承諾を得ないで無断で譲渡した場合には、契約を即時解除されても文句は言えません。

たしかに建物は借地人の所有となりますが、一定の行為を行う場合、地主の承諾が必要となってきます。無断の借地権譲渡とは、地主との信頼関係を簡単に壊してしまう行為なのです。

借地権?底地権?所有権?

借地権

地主の土地を借りることで、その土地に自己所有の建物が建てられる権利です。借地権は、さらに「地上権」または「土地の賃借権」に分かれます。地上権とは、地主の承諾なく第三者への売買などができる権利です。土地の賃借権とは、契約の範囲で目的物を使用し収益する代わりに、貸主に賃料を支払う権利を指します。

底地権

「底地」とは、賃借権や地上権などの諸権利がついている土地のことです。地主が土地を貸し、借地人がその土地に建物を建てて住んでいたり、転貸していたりします。土地は地主の所有となるものの、その土地を借りて住んでいる人がいる限り、地主は借地権者を無視して土地を利用することができません。

その地主が土地を貸している権利を「底地権」といい、地主にとっては「借地+底地」で所有権となります。もし底地だけの所有では所有権と比べて価値が下がってしまい、借地権が付いていることで権利が制限されることになるのです。ひとつの土地に対して地主と借地人の両者の権利が交錯しているので、権利関係が複雑な土地といえます。

所有権

所有権とは底地と借地+底地を合わせた権利であり、所有権を持っている方の資産価値は高いとされています。逆に言えば、借地権だけでは所有権と比べて資産価値が下がります。1つの土地で地主と借地権者の権利が交錯していては、権利関係も複雑になってしまうからです。自由な活用がむずかしい土地は、売却の際にも扱いづらいと判断されます。

借地権の購入・売却時の税金について

借地権を取得する際には、不動産取得税や固定資産税・都市計画税がかかります。一方で売却時にかかるのは、不動産譲渡税が挙げられます。

不動産取得税

土地・建物の税額=固定資産税評価額×4%(標準税率・本則)で計算されます。ただし特例で、以下の通りに標準税率(地方税法に規定されている通常の税率)が軽減されます。

固定資産税・都市計画税

都道府県が徴収する税金です。毎年1月1日に登記簿に記載された所有者に対して、4月および6月に納税通知書が発行されます。その年の土地と建物の課税標準額に、固定資産税では1.4%、都市計画税では0.3%を掛けた金額が税金としてかかります。

譲渡税

課税譲渡所得は、譲渡価格から取得費・譲渡諸費用・特別控除額を差し引いた金額です。そして短期譲渡の税率は39%、長期譲渡の税率は20%となります。

この他にも、相続時には相続税、贈与時には贈与税といった税金が発生します。

地主さんが譲渡の承諾を認めなかったらどうなるの?

地主からの承諾を頂けない場合、裁判所に申立てを行い、譲渡の許可を出してもらえます。借地非訟裁判を利用すれば、鑑定委員会が算出した金額を基に、譲渡承諾料などを算出します。ただし、事前に新たな買主との売買契約を締結していなければなりません。なぜならば、新たな買主が継続的に地代などを支払う能力があるのかを、裁判所が判断するからです。

借地非訟裁判とは時間と費用がかかる方法でもあるため、できれば地主に買い戻してもらうか、買取業者に買い取ってもらったほうがよいでしょう。公的な譲渡承諾を行ったとしても、地主と借地権者の信頼関係がこじれたままでは後々のトラブルにもつながりやすくなります。裁判所を利用するのは、あくまでも最終手段と考えましょう。

地主からの承諾についての悩みはこちらへ

高く売りたい

借地権を高く売るためには、底地と借地を同時に売却した方がよいでしょう。しかし借地権と同時に底地を売却しようとしても、底地は地主が所有しているため、同時に売却するのは現実的に難しいことが多いようです。

底地を売却するかは地主のタイミングになりますから、普段から地主とのコミュニケーションをとり、そのうえで売却のタイミングを探っていれば、借地権と底地権を同時売却できる可能性はあります。

借地権を高く売るためのコツについて詳しくはこちら

早く売りたい!

少しでも早く借地権の売却したいならば、不動産会社の介入がおすすめです。借地権売買を専門とした会社には、借地権に精通しているプロが在籍しています。また、次の買い手を早く見つける理念を掲げる会社であれば、早く売りたいという借地権者のニーズにも合っているでしょう。

手間や時間をかけずに、いかに手離れ良く売却できるアプローチをしてもらえるかが不動産会社選びのポイントです。地主との譲渡承諾の交渉はどこまで対応してくれるのか、譲渡承諾料等の費用まで会社が負担してくれるのかを確認しましょう。借地非訟裁判に発展してしまった際の裁判費用も、誰が負担するのかを事前に調べておいたほうがよいです。

借地権を早く売るためのコツについて詳しくはこちら

借地権を売る時の注意点は?

借地権を売る時には、まずは地主に売却したい旨を伝えましょう。地主の承諾が必要であり、事前に地主の意向も確認しておいたほうがよいからです。また、個人で第三者に借地権を売るのは容易ではありません。譲渡承諾料や建て替え承諾料など、お金に関わる取り決め事がとても多いとされています。

また、測量により確定した面積と土地賃貸借契約書に記載されている借地面積が相違することがあります。特に、昔から借りている借地権の場合に多く見受けられるようです。売買契約前に測量してきちんと面積を確定しておかなければ、トラブルの種となりますので注意が必要でしょう。

借地権について安心して相談できる会社リスト
売却借地権のお悩み解決ガイド
増改築
建替え
借地権のお悩み解決ガイド
相続借地権のお悩み解決ガイド
更新借地権のお悩み解決ガイド
地代借地権のお悩み解決ガイド
底地借地権のお悩み解決ガイド
地主借地権のお悩み解決ガイド
損しないために知っておきたい借地権の基礎知識
        
借地権の悩み解決をサポートしてくれる業種とは?
借地権について安心して相談できる会社リスト
借地権や地上権、賃借権の最新コラム